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本や各メディア・ソフトは、中古店へ売らないように

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ブックオフコーポレーション株式会社 連結業績(単位:百万円)
決算期 2003/3期 2004/3期 2005/3期 2006/3期 2007/3期 2008/3期 2009/3期 2010/3期 8年間平均
売上高 26242 34412 37952 42197 46224 50486 60494 71092 46,137
売上総利益 17238 23084 25197 27600 30114 32708 36021 40081 29,005
売上総利益÷売上高
×100 (%)
65.6886 67.0813 66.3918 65.4075 65.1480 64.7863 59.5447 56.3791 62.8671
販売管理費 15613 21062 22747 24738 26740 30337 33586 37270 26,512
営業利益
売上総利益販売管理費
1625 2022 2450 2862 3374 2371 2435 2811 2,494
営業外収益 167 186 258 277 261 417 571 643 348
営業外費用 -289 -249 -197 -173 -168 -216 -334 -317 -254
経常利益 1502 1959 2511 2966 3467 2571 2672 3138 2,598
特別利益 23 107 250 399 52 1092 5 119 256
特別損失 -217 -118 -159 -358 -180 -1058 -661 -634 -423
税金等調整前純利益 1308 1948 2603 3007 3339 2605 2016 2623 2,431
当期純利益 517 882 1423 1539 1901 1045 1024 1379 1,214


いきなり数値が並んでいますが、ブックオフコーポレーションの2003〜2010年の8年間のデータです。
売上高は、8年間で2.7倍も伸びています。 8年間の平均売上は約461億円で、売上総利益を売上高で割った粗利益(あらりえき)率は、2004年度の約67%を最高に、8年間平均でも約62.87%有ります。 2010年度は約56.38%と少なくなっていますが、それでも仕入値の倍以上で販売していることがわかります。 8年間平均粗利益率約62.87%と言うことは、1000円のものを2693円で売ることになります。 「(1-0.6287)×売価=1000」
ただし、ブックオフは、中古品の扱いだけではなく、新品の販売も行っています。 8年間の平均データを元に計算すると、仮に新品の売上が全体の3割だとしたら(多くて2割程度で、3割もないとは思いますが)、46137×0.3=13841.1(百万円)です。 中古品は46137-13841.1=32295.9 です。 しかし、新品の粗利益は62.87%も無く、20%〜25%、多くて30%程度でしょう。 20%だとすると、13841.1×0.2=2768.22で、約27億6822万円です。 29005-2768.22=26236.78 262億3678万円が中古品に対する粗利益です。 26236.78÷32295.9×100=81.2387  約81.24%が中古品の粗利益率になります。 1000円で買い取ったものを何と5330円で売る事になります。
新品の販売を売上全体の2割として、新品の粗利益を20%とするとどうでしょうか?
46137×0.2=9227.4  9227.4×0.2=1845.48  29005-1845.48=27159.52
27159.52÷(46137-9227.4)×100=73.584  約73.584%が中古品の粗利益率となり、1000円で買い取ったものを、3786円で売ることになります。
新品の販売を売上全体の1.5割として、新品の粗利益を20%とするとどうでしょうか?
46137×0.15=6920.55  6920.55×0.2=1384.11  29005-1384.11=27620.89
27620.89÷(46137-6920.55)×100=70.432  約70.432%が中古品の粗利益率となり、1000円で買い取ったものを、3382円で売ることになります。

なお、2010年3月期決算データより、新品売上比率15.6%と言う結果が得られました。
同期の売上高は、
71092(百万円)です。
同期の新品の売上高は、71092×0.156=11090.352 です。
以下同様に新品の粗利益を20%として計算すると、11090.352×0.2=2218.0704
40081-2218.0704=37862.93  37862.93÷(71092-11090.352)×100=63.103
約63.103%が中古品の粗利益率となり、1000円で買い取ったものを、2710円で売ることになります。 それでも買い取り値の平均2.71倍で売っていることになります。
新品の粗利益を25
%として計算すると、11090.352×0.25=2772.588
40081-2772.588=37308.412  37308.412÷(71092-11090.352)×100=62.179
約63.103%が中古品の粗利益率となり、1000円で買い取ったものを、2644円で売ることになります。
話を8年間平均に戻し、仮に同店が中古品ばかりの販売店だとすると、買い取りの平均約2.7倍、新品を混ぜて販売している場合だと、中古品は買い取りの約3倍以上で販売していると考えられます。

だがここに落とし穴が有ります。 平均粗利益率約62.87%と言うことは、1000円のものを2693円で売ることだが、定価1000円の本を100円で買い取り500円で売るとします。 売上利益は400円で粗利益率は400÷500×100=80 だから80%
です。 しかしそれは、その本が短期間に売れた場合です。 売れ残り処分で半額の250円、買い取り値の100円、原価割り大処分の70円、何年も売れず商品価値が無くなり廃棄処分となる商品も出てきます。 特に09年10年度の粗利益率が下がっていますが、売れ残り処分が多かったためでしょうか。 特別損失も08年度から大幅に大きくなっています。 100円で仕入れたものを片方は500円で売り、もう一方を原価の100円で売ると、400÷600×100=66.66・・・ 粗利益率は約66.7%になってしまいます。 これが両方500円で売れれば80%ですが、いつ売れるかわからない在庫を眠らせているわけです。 決算データを元にした単純計算からは、中古品は買い取りの約3倍で販売していると考えられるとしても、実際のところそうはいきません。 さらに、定価が500円の単行本と、定価が10000円の辞書を買い取るのとでも差が出ます。 どちらも定価の一割で買い取ったとすると、前者は50円で後者は1000円です。 売れればのことですが、50円の品を5倍の250円で売っても利益は200円ですが、1000円の品は倍で売っても1000円の利益が見込めます。 逆に売れないと、高額で買った品ほど損金が膨らみます。
平均粗利益率約62.87%とは、売上高を1とすると、売上原価は0.3713です。 仮に、その条件で売上原価の2割が原価販売であったとします。 原価、売り上げ共2割は等しい額なるから、その2割を差し引くと、売上原価は0.3713×0.8=0.29704 売り上げは1-(0.3713×0.2)=0.92574になります。 この場合だと、0.92574÷0.29704=3.1166となり、3倍以上で販売しなくてはいけません。
同様に、売上原価の3割が原価販売であったとすると、0.3713×0.7=0.25991  1-(0.3713×0.3)=0.88861  0.88861÷0.25991=3.4189 で、約3.4倍で売る結果となります。
では、買い取りの半分を平均その倍額で販売しざるをを得ない状態となった場合はどうでしょうか。 売上原価0.3713の半分を倍で売るのだから、その分の売上は0.3713です。 売上高を1としているから残り半分の売上は、1-0.3713=0.6287です。 残りの売上原価の半分0.18565で0.6287を売上げるには、0.6287÷0.18565=3.3865 となり、やはり3倍以上で売らなくてはいけません。 さらに新品販売があり、新品の利益は余り見込めないから、中古品の利益をもっと多くしなくてはいけません。
ちなみに、上表8年間平均にて、「新品の販売を売上全体の1.5割として、新品の粗利益を20%とするとどうでしょうか?
46137×0.15=6920.55  6920.55×0.2=1384.11  29005-1384.11=27620.89
27620.89÷(46137-6920.55)×100=70.432  約70.432%が中古品の粗利益率となり、1000円で買い取ったものを、3382円で売ることになります。」としました。 この例で、売上原価の2割が原価販売であったとしたらどうでしょうか。 (46137-29005)×0.2=3426.4  3426.4+46137×0.15=10346.95  原価販売分の売上利益は0だから、 46137×0.15×0.2=1384.11  29005-1384.11=27620.89  27620.89÷(46137-10346.95)×100=77.1748 約77.1748%が中古品の粗利益率となり、1000円で買い取ったものを、4381円で売ることになります。
さらに、万引きによる損失も考えなくてはいけません。

そのことをふまえると、買い取りの平均3倍以上は最低限で、4倍以上もしくは5倍程度で販売していると考えねばなりません。 あくまで平均ですので、もっと高い掛け率の物もあるでしょう。 結局は、低額買い取り、高額販売となります。

ちなみに、同社の平均売上原価は46137-29005=17132 (平均原価率37.1329%)
平均販売管理費26512(百万円)は結構かかっていますね。 (平均売上高の57.4636%)
出店などで経費がかさむためでしょうか。
*原価+販売管理費+営業利益=売上高になるはずですが、
 17132+26512+2494=46138 となり、100万円合わなくなっています。
 これは、四捨五入によるものです。

下記表は、株式会社:開放倉庫(http://www.kaihousouko.com/)
概要::設立、H5年8月:資本金、3,000万円:年商、30億円でのDVDの買い取り価格、及び買い取り後に販売していた価格です。 (無条件での買い取り:買い取り日:2006年10月)
なお、陳列された商品を見つけやすいようにするため、アニメソフト主体としています。
450円のDVDが4,200円(約9.3倍)には驚きです。
SPIRIT<スピリット>は、期間が新しいため1,100円と定価の約3割半付いたが、それでも販売価格は倍以上。 新品同様のソフトであっても発売日から何年も経っている物は定価の1割未満〜2割、期間の新しい物は、2割〜良く出て3割位でしょうか?
ちなみにビデオテープソフトだと、買い取り10円で、売価315円でした。

タイトル 発売日 定価(税込み) 買い取り価格 販売価格
科学忍者隊ガッチャマンVol.14
(新品同様) DVD
2000/12/21 4,935 450 3,700 8.22
エイトマンVol.2
(傷無し:新同) DVD
1999/7/23 5,250 450 2,940 6.53
宇宙の騎士テッカマンDISC2
(傷無し:新同) DVD
2001/11/22 6,090 450 4,200 9.33
宇宙戦艦ヤマト劇場版
(傷無し:新同) DVD
1999/8/25 8,190 1,500 5,200 3.47
SPIRIT<スピリット>
(傷無し:新同) DVD
2006/7/14 2,980 1,100 2,300 2.09

手放したい本やDVD、CDソフトなどのメディアが有る場合は、中古ショップへ持っていかず、まずオークションなどで出品してみることです。 競り合って思わぬ高値で売れる場合があるでしょう。 長期間経って売れない場合は、捨てるよりマシと思って中古ショップへ仕方なく販売する覚悟が必要となります。
なお、メディア・ソフトに限らず、バイクやピアノなどの下取り価格も、同等でしょう。 程度によるでしょうが、下取り4万円のバイクが、売価19万8千円ってところでしょうか?

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