グランドピアニストに鍵盤動作オンオフスイッチを付ける

真似される方は、必ず自己責任にてお願いします。 機器を分解するは相当の工具、手先の器用さ等が必要です。 静電気に注意し、必要外の部分には手を触れない。
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セガトイズの小型自動演奏ピアノ「グランドピアニスト」には、自動演奏時に鍵盤動作を切る機能がないので、オンオフ出来るスイッチを増設しました。 これで、内蔵された電磁石のカタカタ音を気にすることなく静かに自動演奏を楽しむことが出来ます。 (ただし、高度な改造を要します)
グランドピアニスト本体
本体裏面のペダル、及び三本の足を外す。 赤丸部分の12本のネジを外す。(二重丸の部分は大きさが違います。)

ネジを外すと天板を持ち上げることが出来ます。 操作パネルにつながるケーブルに注意します。

*赤丸のネジ位置は、少しずれているかもしれません。
外した天板。
メイン基板です。(上が鍵盤側)

コネクター(1)はデータ用と思います。 (2)は電磁石へ電流を流すもので、(3)は鍵盤用基板につながっています。 (実基板にコネクター番号は書いていません。)

上を鍵盤側にしたとき、(2)のコネクターの左端の線は黒色、他は灰色になっています。 右端及びその一つとなりの灰色線は基板上では共につながっており、電磁石への共通線となっているため、この二本をスイッチでオンオフさせます。 
メイン基板を外し、パワースイッチの辺りに配線済みの小型トグルスイッチを付けました。(メイン基板がギリギリ収まる状態になりました。)
赤丸辺りのネジを外します。(このとき、透明ケースを止めている青四角のネジを外さないようにします。)

メイン基板の(2)コネクターを利用しようと思ったが、パターンが基板上部にありカット出来ない位置であったため駆動用基板を加工します。
鍵盤及び駆動部を裏返した状態。
上が鍵盤用基板、下が電磁石駆動用。
電磁石駆動用基板上で、メイン基板コネクター(2)からつながる部分の一部パターンをカットする。
パターンのカット部分。(赤線部)
カットする際は、あまり掘りすぎないようすする。
手の込んだ作業ですので、パターンカットに自身のない方は、線間隔は短かいですが、同部分につながる二本のコネクター間の線を切断し、配線するとよいでしょう。 もしくは、二本のコネクター間の線の切断を起動用基板側で行うことで、スイッチの片方を起動用基板へ直接ハンダ付けし、もう一方を切断した線につなぐことで線を長く保てます。
増設したスイッチからの線をハンダ付け。
増設した小型トグルスイッチ。

動作確認OKでした。
LEDを付けました
ころ合いの大きさのLEDが有ったのでボンドで接着。
上述の鍵盤動作オンオフスイッチに連動させ、鍵盤動作がオンの時に光るようにしました。
鍵盤動作オンオフスイッチをオンにしたときは、電磁石駆動基板にマイナス電流が流れるからLEDのマイナス側は、そちらから取ります。 LEDのプラスは、抵抗を介し、グランドピアニスト本体の電源スイッチの片方(オンにしたときACアダプターからのプラスが流れる側)から取りました。
ACアダプターからの電圧は、約6.7V有りました。
カードソケットの近くでLEDの頭が出ています。
禁断の分解(元通りにするのが大変です)
透明ケースの6本のネジを外すと。

電磁石の頭から鍵盤に4種類の長さのプラスチック棒が伸びています。
鍵盤最低音部から一番長い、三番目に長い、二番目に長い、一番短いの順番に並んでいるようです。

電磁石の上には赤色プラスチックのフードが付いており、そのフードにはくぼみがあってプラスチック棒の先端の丸み部分を乗せています。 鍵盤先端には切り込みがあり、プラスチック棒のもう片方の先端の突起が刺さっています。
プラスチック棒を乗せた透明中間ケースを外した状態。 棒の先端はそれぞれ乗せて刺してしているだけなのでこっそり外すことが出来ます。

組み立てるときは、ケースごと乗せれば良いと思うでしょうが、プラスチック棒が元通り収まるものも有るが、鍵盤先端の切り込みは間隔が狭いためずれる箇所も有り、それを修正するのが大変です。 短い棒がずれているときは、長い棒を外す必要があります。 かつ、電磁石上部もずれていてはいけません。 透明上部ふたをネジ留めしないではめただけで、鍵盤を最低音から順番に弾いていくように作ったファイルを使い動作確認して、動かない鍵盤が有ればその部位を直さなくてはなりません。
電磁石は、22個ずつの4ブロックに別れています。
電磁石に電流が流れるとコイル中央の鉄心が突き出て、電磁石上部の赤色のプラスチック製フードを押し上げます。 その力がプラスチック棒に伝わることで鍵盤を押し下げます。
露出した電磁石。
グランドピアニスト用ファイル
ファイルの拡張子は、femです。 拡張子midをfemに変えると演奏させることが出来ますが、フォーマット形式は0でなくてはいけません。
鍵盤点検1 (鍵盤の最低音から最高音まで順番に演奏します)
鍵盤点検2 (鍵盤の最低音からラ、ラ#、シと演奏し、黒鍵で和音レ♭、ソ♭、ラ♭(D♭sus4)を鳴らしミ♭、ソ♭、シ♭(E♭m)を鳴らします。 同和音を1オクターブずつ上昇させ鳴らします。 白鍵で和音ド、ミ、ソ(C)を鳴らしレ、ファ、ラ、シ(Dm6)を鳴らします。 同和音を1オクターブずつ上昇させ鳴らせ最後に最高音のドを鳴らします。
本物のピアノのような演奏はしません。 音を外している部分、おかしなテンポなど様々なミスがあります。

幻想即興曲  ハンガリー狂詩曲  悲愴ソナタ・第1楽章  ラ・カンパネラ
英雄ポロネーズ  ノクターン第20番(ショパン)  木枯しのエチュード  黒鍵のエチュード
悲愴ソナタ・第2楽章  ピアノソナタ・イ短調(グリーグ・ピアノパートのみ)
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